脳疲労の原因は現代人の悪循環にある|症状リストや対処法徹底解説
脳疲労とは、情報過多やストレスなどが原因で脳に疲れがたまっている状態を指します。
現代人は、日々多くの情報に囲まれながら生活しています。インターネットやSNSの普及により、大量の情報を得られるようになった反面、過度な情報が脳を疲れさせ脳疲労を引き起こしています。「調子が悪い」「集中力が続かない」などの不調が続くようなら、脳疲労を疑いましょう。
こうした不調は、脳が過度なストレスを受けたことにより生じた「脳疲労」が原因であるケースが多いです。
脳疲労は、慢性的な疲れや不調が続くだけでなく、やがてはうつ病や不安障害を引き起こすきっかけとなる危険性もあります。
本記事では、脳疲労の原因や症状、脳疲労への対処法も紹介しているので、自身が当てはまるかどうか確認し、今日からできる予防・対処法をぜひ実践してみてください。
監修:一般社団法人ドライヘッドスパ協会認定ヘッドマイスター中嶌
脳疲労の原因
脳疲労とは、身体と同じように脳が「疲れた」状態を指す言葉です。脳には、食欲などの本能を司る「大脳辺縁系」と、思考などを司る「大脳新皮質」、自律神経や食欲を司る「間脳」があります。こうした脳のシステムが複雑に作用することで、人間の脳は日々多くの物事を処理しています。
しかし、脳のシステムが処理できる量や範囲を超えた情報が入ってくると、脳は機能不全を起こしてしまいます。この状態が脳疲労であり、集中力が続かなくなったり、ささいなミスをしたりといった症状につながってしまうのです。
脳疲労を放置していると、自律神経の乱れやうつ症状などの深刻な状態になるおそれがあるため、できるだけ早めに対処する必要があります。
ストレス
脳疲労の大きな原因として、ストレスが挙げられます。
特に、インターネットなどの情報網が発達した現代社会では、意識せずとも人は大きなストレスを受けています。なぜならば、人は毎日生活しているだけで膨大な量の情報に囲まれており、その量は脳の処理能力を超えてしまうことが多くあるからです。
また、現代社会は昔と比べて自由な選択肢が増えた分、次々と情報の取捨選択を迫られ、さらに、勉強や仕事の成果もスピード感や効率を求められます。
多種多様な情報から最適なものを選んだり、能力以上の成果を求められたりすると、脳は処理が追いつかずストレスとなり、脳疲労を引き起こしてしまうのです。
スマホやパソコンの使い過ぎ
スマートフォンやパソコンの使い過ぎも、脳疲労の原因の一つです。スマホやパソコンで情報を検索したり、SNSを見たりするだけで、莫大な量の情報が脳に入り続けます。そうするといずれ脳の処理能力を超えることとなり、脳疲労が起きてしまうのです。
また、仕事の休憩時間などに息抜きとしてスマホでSNSを見たり、ゲームをしたりする場合もあるでしょう。しかし、この場合も脳にたくさんの情報を入れていることに変わりはなく、疲労につながる可能性があります。
脳疲労とスマホに関するコラムは、以下のページからも詳しくご確認いただけます。
「スマホが脳疲労の原因?脳にもたらす影響と回復への対策を解説 」
睡眠不足や睡眠の質の低下
睡眠不足や睡眠の質の低下も、脳疲労の原因の一つです。
睡眠不足により脳の疲れが回復しないまま日常生活を過ごしていると、少しの情報を処理するだけでも脳疲労につながります。
また、睡眠で脳の疲れが回復するためには「ノンレム睡眠」と呼ばれる深い睡眠時間が必要です。長時間睡眠をとったつもりでも、浅い睡眠ばかりでは脳の回復が遅れてしまいます。
このように、睡眠時間だけでなく睡眠の質の低下も脳疲労を引き起こす原因となるのです。
脳疲労と睡眠の関係については、以下のページから詳しくご確認いただけます。
「脳疲労回復には睡眠の質を上げよう!睡眠不足と脳の関係を徹底解説」
マルチタスクによる脳の消費エネルギーの増加も脳疲労の原因
脳疲労は、日常的に発生する「マルチタスクによる脳の消費エネルギーの増加」が起因となっていることもわかっています。
人間の脳には、集中や注意をするたびに消費される「処理資源」が存在するという考え方があります。
一度に多くの物事に集中しなければならなかったり、同時に処理する案件が多岐にわたったりすると、脳の処理資源の多くが消費され、脳疲労につながるのです。
また、人の脳には「デフォルトモードネットワーク」「セントラルエグゼクティブネットワーク」「サリエンスネットワーク」の3つのモードがあり、これらを切り替えながら生活しています。
- デフォルトモードネットワーク(DMN)
- セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)
- サリエンスネットワーク(SN)
- 3つのバランスが崩れるとどうなる?
以下の項目で3つのモードの詳細を解説します。
デフォルトモードネットワーク(DMN)
デフォルトモードネットワークとは、思考や関心、注意などをしない、ぼんやりした状態のモードのことです。
人が無意識の状態でも身体の機能が働くように作用するモードであり、脳の消費エネルギーの大半は、デフォルトモードネットワークで使用されます。
つまり、本人があまり何も考えていない状態であっても脳は働き続けているのであり、この状態が過剰になると「休んだのに疲れがとれない」「イライラしやすい」などの脳疲労につながると考えられています。
セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)
セントラルエグゼクティブネットワークとは、何かを意識的に行う時に働くモードです。たとえば、「スーパーで野菜を選んで買う」「困っている人に親切にする」など、分野を問わず、人が意識的に行う活動に際して積極的に作用します。
セントラルエグゼクティブネットワークの作用には、脳の前頭前野背外側部や後頭頂葉などが関わっており、一つのことに集中するための状況を作っています。脳疲労が起きると、このネットワークが上手く働かず、集中力が続かなくなってしまうのです。
サリエンスネットワーク(SN)
サリエンスネットワークとは、デフォルトモードネットワークとセントラルエグゼクティブネットワークを切り替えるスイッチの役割を担うモードです。人が「何か行動を起こそう」と気付く時に働くモードとも言えます。
また、サリエンスネットワークは、生命維持のために重要な情報を検知し、処理するモードでもあります。したがって、身体に何らかの変化が生じた場合に、通常の状態に戻すために働く役割も担っています。
脳のエネルギー消費が激しいと、サリエンスネットワークが上手く機能せず脳に疲れがたまり、脳疲労につながるのです。
3つのバランスが崩れるとどうなる?
情報過多やマルチタスクにより、脳の消費エネルギーが増加すると、3つのネットワークのバランスが崩れてしまいます。3つのバランスが崩れると、脳疲労につながり、うつ状態や自律神経の乱れなどを引き起こす原因の一つにもなるのです。
一度に多くの情報処理やマルチタスクを課すと業務過多となり、まず、セントラルエグゼクティブネットワークの働きが鈍くなります。ここで無理やり脳や身体を動かそうとすると、サリエンスネットワークが過度に働き、デフォルトモードネットワークとセントラルエグゼクティブネットワークのバランスが崩れ、脳疲労につながるとされています。
脳疲労が原因で現れる症状一覧
日常生活で感じるさまざまな不調は、脳疲労が原因となっているケースも考えられます。
以下のような症状が出た場合は、脳疲労を疑いましょう。
- 集中力の低下:脳疲労の一般的な症状であり、タスクに集中しにくくなる
- 記憶の障害: 情報の取り込みや情報の取り出しに困難が生じる
- 疲労感: 身体的な疲労だけでなく、ぼーっとするなど精神的な疲労感を感じる
- 頭痛: 頭痛や頭部の圧迫感を感じる
- 不眠または過眠: 眠りの質が低下し、不眠症または過度の眠気が現れる
- 過敏症状: 音や光、刺激に敏感に反応しやすくなる
- 情緒不安定: 気分の変動、イライラ、不安感の増加
- 達成感の喪失: 成果や達成感に対する興味を失う
- 判断力の低下: 複雑な意思決定や判断力の低下
- 身体症状: 頭痛や胃痛、筋肉の痛みなど、身体的な不調
- 食欲変動: 食欲が増減し、健康的な食事習慣を保つことが難しい
こうした症状を放置すると、慢性的な頭痛、めまいなどに発展する可能性があります。また、脳機能が低下し、食欲がコントロールできず生活習慣病のリスクが高くなったり、うつや認知症につながるリスクが高まるといわれています。
したがって、上記のような症状が複数出るようであれば、脳疲労の原因を緩和することが必要です。
脳疲労が続くとうつ病や不安障害のリスクも
脳疲労状態が続くと、うつ病や不安障害、摂食障害や認知症を引き起こすリスクが高まります。
特に、ストレスの蓄積による脳疲労の症状の中には「同じことを何回もぐるぐると考えてしまう」「思うように頭が働かない」など、うつ病の症状にも類似しているものが多く見られます。
脳疲労によるものかうつ病によるものかの診断は医師による診断となりますが、もしもうつ病や不安障害となれば、仕事や学校に行けなくなるなど社会生活が困難になる可能性が高まります。また、脳疲労の症状なのに、うつ病を心配し不安になることもストレスとなりうることでしょう。
脳疲労が疑われるときは放置せず、症状が軽いうちに回復を目指すことをおすすめします。
脳疲労の原因を緩和したい!すぐにできる対処法
脳疲労が原因と思われる身体の不調を感じたら、症状が重くならないうちに早めに対処することが肝心です。
脳疲労の原因を緩和する方法には、自分でできるものも多くあります。
以下の項目ですぐに実行できる脳疲労の対処法を8つ紹介します。
- スマホやPCを見ない時間を作る
- リラックスする時間を増やす
- 睡眠の質を上げる
- 適度な運動をする
- 目を閉じて情報を一時遮断する
- 15分程度の仮眠をとる
- 脳の栄養となりやすい食べ物を積極的に摂る
- 自分でできる簡単なマッサージをする
日常生活に取り入れやすく自分が取り組みやすい方法からチャレンジしてみましょう。
スマホやPCを見ない時間を作る
脳疲労を緩和させるためには、スマホやPCを見る時間を減らしましょう。
スマホやPCを見ていると一度に膨大な量の情報が頭に入り、脳の処理速度や範囲を超えることで脳疲労を引き起こす原因になります。
スマホやPCを全く使わないというのは現実的ではないため、一日の使用時間を決めたり、就寝前の使用を控えたりして、脳を休ませるようにすると効果的です。
リラックスする時間を増やす
脳疲労の回復には、ストレスをためないことが大切です。したがって、リラックスする時間を増やすよう心がけましょう。
リラックスできていると感じられる時間は人それぞれなので、自分に合った方法を選ぶことをおすすめします。
たとえば、好きな音楽を聴いたり、家族や友人と何気ない会話をしたりするだけでもリラックス効果につながります。
また、近所を散歩したり、温かい飲み物を飲んだりするのもよいでしょう。アロマなどを活用して、好きな香りの中でリラックスするのも効果的です。
睡眠の質を上げる
良質な睡眠を十分とることも、脳疲労の回復に大切です。最適な睡眠時間は人によって異なるので、時間にはこだわらず、起きた時にすっきり目覚められるかを重視しましょう。
睡眠の質を上げるためには、寝る前のスマホやPCの使用を避けた方がよいです。なぜなら、スマホやPCの画面の光は、睡眠や覚醒のリズムを調整するホルモンの分泌を抑制してしまうからです。
したがって「スマホやPCを見るのは就寝の1時間前」「ベッドに入ったらスマホは手にしない」など自分でルールを決めて、良質な睡眠がとれるようにしましょう。
脳疲労と睡眠の関係については、以下のページから詳しくご確認いただけます。
「脳疲労回復には睡眠の質を上げよう!睡眠不足と脳の関係を徹底解説」
適度な運動をする
脳疲労を回復させるためにはストレスの緩和が必要です。適度な運動もストレスの緩和につながるので、積極的に取り入れるようにしましょう。
どの程度を「適度」と感じるかは人それぞれですが、息が上がったり大汗をかいたりするほどの激しい運動をする必要はありません。また、あまり激しい運動をすると、かえって自律神経を刺激し余計に疲労がたまってしまいます。
軽いジョギングやストレッチ、ヨガなど「気持ちいい」「身体がちょうどよく温まった」と感じる程度の運動を心がけましょう。
目を閉じて情報を一時遮断する
脳疲労の原因は、脳が過度な情報を受け取り、それらを処理しなければならないことで生じる負荷です。したがって、一度目を閉じ、ひっきりなしに入ってくる情報を遮断することも大切です。
現代人が日々接しているインターネットやSNSは、多くの情報を得ることができて便利な半面、一度に脳に入る情報量は膨大なため、脳を疲れさせるデメリットもあります。
つい何気なくスマホでSNSやインターネットを見てしまうという人は、いったん目を閉じて一切の情報を遮断し、脳を休ませましょう。
15分程度の仮眠をとる
脳疲労の回復には、日中15分程度の仮眠をとることも効果的です。毎日仕事や勉強を続けていると、知らず知らずのうちに脳の処理範囲を超え、過度のエネルギー消費がされてしまいます。つまり、脳にも休憩時間が必要というわけです。
日中の時間帯に15分程度の短い睡眠をとると、疲れた脳をいったん休ませることができるためおすすめです。脳に休息を与えることで、目覚めた後の集中力も回復します。
ただし、あまり長時間寝てしまうと睡眠のリズムが崩れ、かえって不調をきたすので注意しましょう。
脳の栄養となりやすい食べ物を積極的に摂る
脳を休ませるだけでなく、必要な栄養素を与えることも脳疲労の回復につながります。
脳疲労の回復におすすめの栄養素としては、ブドウ糖が挙げられます。脳のエネルギー源となるため、1日100gを目安に積極的に摂取しましょう。ぶどうやバナナ、ラムネ菓子などから摂取できます。
また、ビタミンB群も積極的に摂りたい栄養素です。ブドウ糖をエネルギーに変える働きがあるため、ブドウ糖と一緒に摂取するとより効果的です。
ビタミンB群は、豚肉、マグロやカツオ、納豆や卵に多く含まれます。これらの食材を毎日食べるのが難しい場合は、栄養補助ドリンクで補うこともおすすめです。
自分でできる簡単なマッサージをする
脳疲労の回復には、自分で簡単なマッサージをすることもおすすめです。
頭を軽くマッサージすることで、脳の緊張状態を緩和し、交感神経と副交感神経のバランスを整えることができます。このバランスが整うと、脳がしっかり機能する際と休む際の切り替えが上手くいき、脳疲労が起こりにくくなる効果が期待できます。
脳をマッサージする時は、まず、頭全体を指の腹で押していきます。力を入れすぎず、気持ちいいと感じる強さで押しましょう。
続いて、両手の指先で頭全体を弾くような感じで叩きます。こうすることで、脳の血流がよくなり、脳疲労の回復につながります。
脳疲労に効果的なマッサージについては、以下のページからも詳しくご確認いただけます。
脳疲労を回復させるマッサージのやり方|おすすめのヘッドスパ専門店
ヘッドスパも脳疲労緩和に効果的
脳疲労緩和のために色々な方法を試してみたものの、いまいち効果が出ないという場合は、ヘッドスパがおすすめです。
ヘッドスパでは、セラピストが適度な圧力で優しく頭部をほぐし、頭皮を通して脳に心地よい刺激を与えることで脳の疲れを取り除きます。
また、頭部をヘッドスパによる特殊な手技により解きほぐすことで、安眠効果も期待できます。睡眠の質の変化にも期待できるので、脳疲労の早い回復にもつながります。
慢性的な脳疲労に悩んでいる場合は、ヘッドスパを定期的に受け、脳疲労にプロの施術でアプローチしていきましょう。
サルヴァドローレでは脳疲労の原因となる日々のストレスを緩和します
店名 | 全身ほぐし研究所 サルヴァドローレ(salvadolore) |
住所 | 栃木県宇都宮市西川田3丁目8-17 カーサ・ベネフィック 1001号室 |
電話番号 | 080-2309-2773 |
Webサイト | https://salvadolore.com/ |
アクセス | 東武宇都宮線 西川田駅の東口から徒歩2分 |
駐車場 | 建物の左側10番
縦列駐車にて2台まで駐車可能 |
サルヴァドローレは、専門技術により脳疲労の原因となるストレスを和らげ、脳疲労のお悩み解決に特化した施術を行うリラクゼーションサロンです。
当店では、オイルや水などで頭皮を濡らさずに行う「ドライヘッドスパコース」で、脳の疲れを解きほぐします。
また、当店の施術は、脳に特化した一般社団法人ドライヘッドスパ協会独自の理論のもと考案された施術であり、脳疲労の早期回復を目指します。
さらに、ヘッドマイスターの称号を持つセラピストは合格率わずか1割といわれ、全国では数少ないセラピストです。お客様一人一人の悩みをしっかりヒアリングし、その方の症状に合わせた施術を行います。
まとめ
日々生活しているだけでも、脳疲労が蓄積する可能性は十分にあります。脳が疲れやすい、集中力が続かないなどの症状がある場合、すでに脳疲労を起こしているかもしれません。
脳疲労は、放置すると体調の不調や不安定な気分、健康の悩みにつながる可能性が拭いきれません。そうならないためにも、早めに対処することが大切です。
日頃から脳の疲れを感じている人は、ぜひサルヴァドローレにご相談ください。
ドライヘッドスパ協会認定のヘッドマイスターの資格を有したセラピストが、症状に合わせた適切な施術で脳疲労のお悩み解決のお手伝いをします。
自分で対処してもいまいち改善が見られない場合は、ぜひ当店セラピストの施術をご検討ください。