外反母趾の治療法|保存療法・手術・予防法について徹底解説
外反母趾とは、足の親指の付け根が変形し、小指側に向かって「くの字」に曲がってしまった状態のことです。
しかし、実は親指だけが問題ではありません。足の指につながる骨「中足骨」周辺の筋肉や組織が弱くなり緩むことで足のアーチが崩れ「中足骨」の間が開き、足趾が曲がることが可能な空きができ、外反母趾になります。
これは足だけの問題ではなく、足親指が正しく床に着くことができず【歩行】という役割から外れ、足の機能を低下させることにつながります。そうなると、しだいに足の上に積み木のように積み重なる身体にも不調や歪みをつくることになるのです。
外反母趾は、発症すると自然に治ることはほとんどなく進行していくため、時間の経過とともに悪化することが考えられます。したがって、外反母趾は早めの対処や予防が必要です。
そこで今回は、外反母趾の治療法や予防法について解説していきます。外反母趾にお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
監修:全身ほぐし研究所サルヴァドローレ中嶌
外反母趾の治療方法〜保存療法〜
外反母趾の治療方法には、医療機関でも主に保存療法と手術療法が検討されます。
基本的にはまず保存療法から行いますが、保存療法では生活に支障がでる方や、進行度合いや悪化した症状によっては手術療法が検討されます。
保存療法で行われるのは、主に以下のような方法です。
- 靴の指導
- 運動療法
- 装具療法
- 薬物療法
次の項目で、一つずつ詳しく解説していきます。
靴の指導
外反母趾の大きな原因でもある足の骨格構造の崩れを防ぐためには、履物を見直すことは大変重要です。
人間の足は小さな骨が片足で28個も組み合わされ複雑な動きをしている優秀な器官であると同時に、構造が崩れやすいという弱さも持っています。
外反母趾の症状を和らげ進行を防ぐためには、足の骨格構造を崩さないように支えるための靴を選び、正しく履くことは大変重要です。
靴を選ぶとき、正しい履き方にはポイントや注意点がいくつかあります。主治医やシューフィッターの指導に沿ったものが良いと思いますが、サルヴァドローレでは次の点をポイントにご提案しています。
靴を選ぶ時のポイントは
- かかとが硬く深いもの(ヒールカウンターに芯の入っているものがベスト)
- 靴の底(土踏まず付近にシャンクまたは土踏まず芯といわれる足のアーチを支える部分)が捻じっても変形しない硬さのもの
- 指の付け根関節部分が簡単に曲がりやすいもの(ボールポイント・歩行時蹴りさすためには曲がるものがベスト)
- ひもやマジックテープがついていて足の甲にフィットさせられるもの(ヒールの場合はストラップ付や甲を覆うデザインで、ヒール4cm未満がベスト)
- 足の形にあっているもの
注意点は以下の通りです。
- 座った状態と立った状態では足の骨格構造が変化するため、中に入っている中敷きを抜いてその上にかかとをあわせて必ず立った姿勢で長さ・幅・形を確認する
- 【長さ】は、指先に捨て寸(通常1cmの余り、子どもなら5~7mm、30cm以上の方は2cmの余り)が適切にあるもの
- 【幅】は、中敷きより足がはみ出ない、または、余り過ぎていないもの
- 【形】は、指先はエジプト型・ギリシャ型といわれるような指の高さによる形にあっているもの
- 中敷きが取れないタイプの場合は、履いて立った状態で、指先を押してみて捨て寸の確認や足指を動かして靴に当たらないもの
以上のポイントをチェックして、靴を選ぶようにおすすめしています。
外反母趾のために出っ張った足趾付け根部分が靴の中で当たる場合は、靴屋さんでその部分をポールポインターで伸ばしてもらう方法やドーナツ状に切ったフェルトを貼って圧がかからないようにする方法も取り入れ、靴自体は大きすぎないものを選びましょう。大きめのサイズや紐を毎回締めない脱ぎ履きは、足の骨格構造が崩れやすい環境です。外反母趾でお悩みの方は、履きやすい・脱ぎやすい靴から『足の骨格構造を守る靴』の環境を習慣にしましょう。
運動療法
運動療法もさまざまありますが、外反母趾になると足趾の機能が使われず弱くなっていることが考えられるため下記の運動法を取り入れることもおすすめです。
- 母趾外転筋運動
母趾外転筋運動は、親指が曲がって傾いたままだと次第に筋肉が硬直し足指が使えなくなるため、この運動はその防止につながります。改善に向けていざ足指を使おうとしたときしっかり機能するように鍛え動かしておくことに大変有効です。
方法は、足の指をグー・パーするように開く運動を繰り返し行います。
装具療法
靴の指導や運動療法と併せて、装具を使用することもあります。
装具の種類はさまざまありますが、外反母趾の進行を抑えるために有効か、今の痛みを軽減させるためのものか、期待できる効果で選ぶようにしましょう。
薬物療法
外反母趾の痛みを緩和させるための方法として消炎鎮痛剤入り外用薬を使用するのも有効です。外反母趾は悪化すると靴を履いていなくても痛みがでる場合があり、辛い症状の時は併せて使用することも検討しましょう。
消炎鎮痛剤入り外用薬には、軟膏やクリーム、湿布などがあります。
外反母趾の治療方法〜手術療法〜
医療機関では場合によっては手術療法が検討されます。
外反母趾の手術にはさまざまな方法がありますが、一般的に行われるのは骨切り術です。
骨切り術では、足の親指の付け根にある中足骨を切り、変形を矯正します。骨の切り方は症状の程度により異なります。
軽症であれば局所麻酔で行える日帰り手術も可能ですが、通常、完治して普通の靴が履けるようになるまでは2〜3ヶ月の期間が必要です。
また手術後の再発防止のため、引き続き靴の指導や運動療法を提案されることがあります。
外反母趾の治療方法〜予防法〜
保存療法で紹介した
- 靴の指導
- 運動療法
- 装具療法
は外反母趾の発症や進行を抑える予防法としても大変有効です。発症させないため、進行させないためにもぜひ取り入れてみましょう。
外反母趾でお悩みならサルヴァドローレへ
サルヴァドローレでは、外反母趾のお悩みに対して、靴の選び方や履き方についてのご相談や、足全体の骨格構造を補正するフィートインデザイン社のオーダーメイドインソール【オーソティクス】を提供しています。
【オーソティクス】は、米国足病医療の現場で生まれ生体力学に基づき設計された機能的な足装具です。アメリカでは足病医をはじめとする足の専門家が予防や治療時に処方しており、日本でも足の専門病院で使用され、4,500名を超えるプロアスリートが採用しています。
店名 | 全身ほぐし研究所 サルヴァドローレ(SALVADOLORE) |
住所 | 〒321-0152
栃木県宇都宮市西川田3丁目8−17 カーサ・ベネフィック 1001号室 東武宇都宮線 西川田駅 東口から徒歩2分 |
電話番号 | 080−2309−2773 |
営業時間・定休日 | 10:00~20:00 毎週火曜定休日 |
駐車場 | 建物の左側10番
縦列駐車で2台まで駐車可能 |
支払い方法 | 現金、各種クレジットカード、電子マネー |
インスタグラム | https://www.instagram.com/salvadolore/ |
【オーソティクス】とは
【オーソティクス】は、靴に入れるという視点では、インソールに類似していますがまったく別のものです。
一般的なインソールは、サイズ調整やフィット感向上が目的のものが多くみられます。
【オーソティクス】は、インソールに類似した形と使用の仕方ですが、個々の足に合わせてその人の本来の足があるべき正常な位置である「中立位」に骨格を補正し、足を機能的にコントロールする足装具です。歩行・走行時を快適な状態にサポートし「適度な硬度」で体重や負荷にも耐え身体を支えます。
特に長年外反母趾にお悩みだった方には、足全体の骨格を補正する機能の高さから痛みの解消や足の形が変わってくるなど変化の実感に大変喜んでいただいております。
【オーソティクス】足の骨格を補正する装具のため、歯の矯正のように外出時だけではなく室内外問わず長時間使用することでさらに補正力を発揮します。
外反母趾にお悩みの方は、ぜひサルヴァドローレにご相談ください。
【オーソティクス】についてさらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
オーダーメイドインソール-全身ほぐし研究所 SALVADOLORE(サルヴァドローレ)宇都宮
まとめ
- 外反母趾は自然に治ることはなく、進行性という特徴を持っている
- 外反母趾の治療は、医療機関においてもまず保存療法を行う
- 保存療法・予防法としては、靴の選び方・履き方・足の指を使った運動・インソールなどの装具の使用が効果的
この記事では、外反母趾の治療法に関して詳しく解説しました。サルヴァドローレでは、フィートインデザイン社のオーダーメイドインソール【オーソティクス】という高機能足装具を取り扱っています。外反母趾でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
次回の記事では、外反母趾の治療にインソールを使用した際の効果を解説しますので、ぜひご覧ください。
ご予約・お問い合わせは以下のページをご覧ください。