外反母趾におすすめな靴の選び方
外反母趾の原因は、遺伝・足の骨格構造の崩れ・足の環境(靴)にあります。外反母趾の大きな原因でもある足の骨格構造の崩れを防ぐために、履物を見直すことはとても重要です。
この記事では、外反母趾に悩んでいる方や予防したい方に向けて、外反母趾の方はどのような靴を履くのが良いのか、おすすめの靴の選び方をご紹介します。
どのタイプの靴でもサイズ・形があっていることが基本です。外反母趾の方は、痛みや変形して出っ張った部分が靴に当たるために大きめの靴を選びがちですが、靴の中がブカブカだと外反母趾の発症や進行につながる足の環境となってしまいます。
外反母趾を予防、改善するために、サイズ選びの基本から靴の正しい履き方まで、詳しく見ていきましょう。
監修:全身ほぐし研究所サルヴァドローレ中嶌
外反母趾については以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
『外反母趾の治療法|保存療法・手術・予防法について徹底解説』
サイズ選びの基本
まずは靴のサイズ選びについて解説していきます。靴を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 採寸して選ぶのが望ましいが、難しい場合は中に入っている中敷きを抜いてその上にかかとをあわせて立ち、長さ・幅・形を確認する
- 座った状態と立った状態では足の骨格構造が変化するため、必ず立って確認して見比べる
- 長さは、指先に捨て寸(通常1cmの余り、子どもなら5~7mm、30cm以上の方は2cmの余り)が適切にあるものか
- 幅は、中敷きより足がはみ出ない、または余り過ぎていないものか
- 指先はエジプト型・ギリシャ型といわれるような指の高さによる形にあっているものか
- 中敷きが取れないタイプの場合は、履いて立った状態で、指先の捨て寸の確認や足指を動かして靴に当たらないものか
外反母趾のために出っ張った足趾付け根部分が靴の中で当たる場合は、靴屋さんでその部分をのポールポインターで伸ばしてもらったり、ドーナツ状に切ったフェルトを貼って圧がかからないようにする方法も取り入れるのも有効です。靴自体は大きすぎないものを選びましょう。
外反母趾の方におすすめな靴の選び方
本項目では、外反母趾の方におすすめな靴の選び方についてご紹介します。
靴の選択は主治医やシューフィッターの指導に沿ったものが良いとは思いますが、靴選びの参考にしていただけたら幸いです。
スニーカーの場合
スニーカーは気に入ったデザインで選んでしまいがちですが、外反母趾にお悩みなら自分の足に合わせて選ぶようにしましょう。またデザインの豊富なスニーカーの中でも、足の構造上弱い部分を補い外反母趾の原因である骨格構造の崩れを防ぐ下記のポイントをおさえた物がおすすめです。
- かかとが硬く深い(ヒールカウンターに芯の入っているものがベスト)
- 靴の底(土踏まず付近・シャンクまたは土踏まず芯といわれる足のアーチを支える部分)が捻じっても変形しない硬さ
- 指の付け根関節部分が簡単に曲がりやすい
- ひもやマジックテープがついていて足に靴をフィットさせられる
- 足の形にあっている
以上の項目になるべく当てはまる靴を選ぶことが大切です。
パンプスの場合
パンプスを履くときは、ヒールが高すぎず、かかとが包み込まれるようなものを選びましょう。外反母趾に関わらず、足にとってヒールの高い靴は良好な環境とはいえません。ハイヒールは外反母趾の症状をつくる中足骨に体重が集中し、外反母趾による足の変形への助長にもつながると考えられているためです。しかし仕事柄どうしてもパンプスを履く機会が多い方は、その中でも選ぶとしたら以下のポイントを意識してみてください。
- ヒールの高さが4cm未満
- かかと部分の深さが自分のかかとの高さにあっている
- 足を覆う部分が多い
- 土踏まずのサポートが立体的
- 足の甲を固定できるストラップがついている
- ヒールの着地面が広い、安定性のある太めのヒール
外反母趾にお悩みの方にハイヒールはおすすめではありませんが、履いている人が全員外反母趾になるわけではありません。遺伝によるもともとの足の骨格など、複数の要因が積み重なって発症するということはお知りおきください。
サンダルの場合
サンダルも外反母趾の足にとって良好な環境とはいえませんが、夏の暑い時季やファッションでは欠かせないアイテムです。サンダルを選ぶ際は、以下のポイントを意識してみてください。
- 足を固定する調整ベルト(ストラップ)がついているもの
- ヒールの高さが4cm未満
- かかとの骨を覆うような深く掘れた構造
- 土踏まずを支えるアーチサポート機能があるもの
ブーツの場合
ブーツを選ぶときには、かかとや足の甲がしっかり包み込まれているかを確認しましょう。
基本的な靴の選び方と同様に、足に合っているかをよく確認してください。長さ・捨て寸・幅・形があっているものを選びましょう。
ビジネスシューズの場合
営業など、ビジネスシューズを履いて歩き回る方も多いと思います。ビジネスシューズを選ぶ際は、以下のポイントを意識して選びましょう。
- かかとの周りが硬い
- 指の付け根部分がしっかり曲がる
ビジネスシューズはかかとや足の甲がしっかり包み込まれているものが多いですが、革製で硬く、歩きにくいものは避けましょう。かかとの周りは硬く、指の付け根部分はしっかり曲がるものを選んでください。
靴の正しい履き方
人間は二足歩行になってまだ進化の途中で、現代人のほとんどが自分の足だけで正しく立つ・正しく歩くことができていないといわれています。
そのため、現代人が足の構造の弱さを補い正しく足の機能を発揮するには、実は靴なしには難しいのです。
ただし靴は正しく履かなければ、足の骨格構造は支えられません。外反母趾の進行を予防するためには、毎回靴紐を締める習慣を当たり前にすることがとても重要です。どんなに機能性の備わったシューズでも、靴紐を締めずに履いたり、一度締めたものの何度もそのまま脱ぎ履きをしていれば、靴の中はいつのまにかゆるんでブカブカになり、足が靴の中で内倒れ(過回内)を起こしたり、曲がった足趾が床につく度に内側に押され症状を助長したりすることが考えられます。
本項目では、靴の正しい履き方について詳しく見ていきましょう。
【正しい履き方】
靴の正しい履き方は以下のポイントを守りましょう。毎回忘れずに行うことも大切です。
- 椅子に座る
- 靴紐をゆるめて足を入れる
- つま先を上に向け、かかとを2~3回床にトントンと打ち付けかかとをしっかり 靴に入れてホールドさせる
- つま先を上に向けたまま、靴紐をつま先側から順に締める。このとき、骨が無く構造的に弱く内倒れしやすい土踏まずのあたりに靴の生地で倒れないように壁をつくるイメージでフィットさせながら靴紐を締める
- 脱ぐときは無理に足を引き抜くのではなく、靴紐をゆるめて脱ぐ
また、インソールなどの足装具を入れた履物を室内でも履くこともおすすめです。通常のスリッパや素足は、足の骨格構造を正しく支えて歩くには無防備で難しい足の環境です。最近は足の甲をマジックテープで簡単にホールドできるスリッパや、丸いかかとをしっかり包み込み横倒れを防いでくれるスニーカーもあるので、ぜひ取り入れてみてください。簡単でリラックスできつつも足の構造をサポートする時間を増やし、外反母趾の要因を防ぐことができます。
外反母趾の予防・治療にはオーダーメイドインソールがおすすめ
外反母趾の原因のひとつである骨格構造を支えたり補正したりするためには、歯の矯正と同様に長い時間使用できるものが望ましいです。毎日履く靴に入れるだけの使用で長時間使用可能なインソールは、誰でも使用しやすくメリットが多いです。
インソールのなかでも、自分の足を測定したうえで作成されるオーダーメイドインソールは適合性が高く、外反母趾の進行を抑えるためにより高い効果が期待できるためおすすめです。
インソールの効果や選び方などは以下の記事でさらに詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
『外反母趾にインソールは効果的?選び方やメリットなども紹介』
オーダーメイドインソールの主な作成方法
ここでは、サルヴァドローレでオーダーメイドインソールを作成する際の流れをご紹介します。
- 足の測定
足の形や歩き方などを、専用の計測機器を使用して測定します。
- 説明・種類を選ぶ
測定した結果とライフスタイルに合わせて、インソールの種類を決めます。
- 製作
製作所でプロの手により作成されます。
- お渡し
およそ1ヶ月ほどで納品となり、使用する靴に合わせたうえでお渡しします。
- アフターケア
一定期間使用したあとの状態を確認したり、メンテナンスなどを行います。
外反母趾でお悩みならサルヴァドローレへ
サルヴァドローレでは、フィートインデザイン社のオーダーメイドインソール【オーソティクス】を取り扱っています。
足の測定には足圧四次元計測機器「4DFシステム」を採用しており、停止状態と歩行状態の計測解析をもとに一人ひとりの理想の足の骨格構造と適切なタイミングで中立位に導く設計を組み込み、一足一足認定職人が手作りで仕上げます。
また、【オーソティクス】を使用して足の骨格が理想に沿う補正が行われることで、これまで使っていなかった筋肉は多少ながらも疲労を感じる場合もあるでしょう。当店では全身ほぐし・ふくらはぎむくみコース・リフレクソロジーのいずれかのコースで疲労感の軽減のお手伝いもさせていただきます。アフターケアまで完備しておりますので、外反母趾にお悩みでインソールの導入を検討されている方は、ぜひサルヴァドローレへご相談ください。
店名 | 全身ほぐし研究所 サルヴァドローレ(SALVADOLORE) |
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住所 | 〒321-0152
栃木県宇都宮市西川田3丁目8−17 カーサ・ベネフィック 1001号室 東武宇都宮線 西川田駅 東口から徒歩2分 |
電話番号 | 080−2309−2773 |
営業時間・定休日 | 10:00~20:00 毎週火曜定休日 |
駐車場 | 建物の左側10番
縦列駐車で2台まで駐車可能 |
支払い方法 | 現金、各種クレジットカード、電子マネー |
インスタグラム | https://www.instagram.com/salvadolore/ |
事前に相談したい方は、「お問い合わせフォーム」からお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回の記事では、外反母趾にお悩みの方に向けて、靴の正しい履き方や選び方について解説しました。
- 外反母趾の原因となる足の骨格構造の崩れを防ぐために、履物を見直すことはとても重要
- サイズ選びの基本のポイント
- スニーカーは、足の弱い部分を補い外反母趾の原因である骨格構造の崩れを防ぐポイントをおさえた物がおすすめ
- パンプスは、ヒールは4cm以下、足を固定できるストラップがついたものがおすすめ
- ビジネスシューズは、靴はかかと周りが硬いもの、かかとや足の甲がしっかり包み込まれているものを選ぶ
- 靴は正しい履き方で毎回履くたびに行うことが重要
ヒールやパンプス、サンダルなどは、足に負荷がかかりやすく、外反母趾に関わらず足にとって良好な環境とはいえません。しかし、暑い夏の日やファッションのコーディネートによってどうしてもヒールなどを履きたいときもあるはずです。外反母趾を予防、悪化させないためには今回解説したポイントを意識した靴選びが重要なので、ぜひ意識してみてください。
次回の記事では、外反母趾の自宅療法について解説します。外反母趾にお悩みの方は、ぜひご覧ください。
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