日中の眠気には脳疲労が関係している?対処法と効果的な手段を解説
日中、突然眠気に襲われる、仕事中なのに眠くて仕方がない、何度もあくびをしてしまう、などの症状に悩まされたことはないでしょうか。
こうした過度な眠気は、脳疲労が原因であることが多いです。脳疲労は、文字通り脳が疲れている状態を指します。
本記事では、脳疲労と眠気の関係性について、基本的な知識やメカニズムを解説します。
脳疲労や眠気を改善する有効的な対処法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
監修:一般社団法人ドライヘッドスパ協会認定ヘッドマイスター中嶌
脳疲労と眠気の関係性
日中の眠気には、脳の疲れが大きく関係しています。脳が疲労している状態だと、夜眠る時間になってもなかなか寝つきにくく、眠りが浅くなります。これは、脳が疲れていると交感神経が活性化してしまうため、入眠しづらくなることが原因です。
夜の眠りが浅いと、脳も身体も上手に回復できないため、疲れが残った状態になります。そうすると、日中起きている状態でもだるさを感じたり、眠気がとれなかったりします。
脳の疲労がとれないまま浅い眠りが何日も続くと、その分ますます疲労が溜まり、常に日中だるさを感じる、眠気がとれないといった症状に悩まされてしまうのです。
眠気とは?
本記事で問題となる眠気とは、活動しなければならない日中の時間帯に眠くなることを指します。
たとえば、「夜は全然眠くならないのに仕事中や授業中に激しい睡魔に襲われる」「本を読んだりテレビを見たりしていると眠くなってしまう」「人と会話中に眠くなりウトウトしてしまう」などの状態です。
こうした眠気には、さまざまな原因が考えられ、そのうちの一つに脳疲労が挙げられます。本来、脳は起床から3〜4時間後が最も活発に働きますが、日中の眠気が毎日続くようであれば、一度脳疲労を疑った方がよいでしょう。
脳疲労とは?
脳疲労とは、身体が疲れていると同様に脳が疲れている状態を指します。
脳は、日々さまざまな情報を外部から取り入れ、処理していますが、脳が処理できる範囲や能力にも限界があります。
脳が限界を超えて情報を処理しなければならない状態は、脳にとって大変なストレスです。こうしたストレスが溜まると脳がうまく機能せず、集中力がそがれたり不注意が続いたりするようになります。これが脳疲労です。
脳疲労は睡眠不足を招き、慢性化すると自覚がなくなるため、知らず知らずの内に睡眠負債が蓄積され、日中の眠気を引き起こすほど睡眠を欲するようになります。
そのままにしてしまうと、本人は起きているつもりでも脳が勝手に眠ってしまう「マイクロスリープ」という現象に陥る可能性もあり、短い場合で1秒程度、長い場合10数秒間、脳が勝手に眠ってしまいます。大切な時間や運転中に起きると事故にもつながりかねず、さらには不安障害やうつ病の心配につながる危険性もあるため、早めの対処が肝心です。
脳の疲れは質の良い眠りで回復する
脳の疲れを回復させるためには、良質な睡眠が不可欠です。
たとえ長時間眠ったとしても、浅い眠りしかしていないのであれば、脳の疲れは回復しません。回復のためには、「ノンレム睡眠」と呼ばれる深い眠りの時間が必要です。
ノンレム睡眠はレム睡眠とワンセットで一晩に4〜5セットとることができれば、起床時間にすっきりした気分で目覚めることができます。すなわち、脳の疲れが回復した状態といえます。
ノンレム睡眠をしっかりとるためには、就寝時に脳の状態を落ち着かせている必要があります。寝る直前までスマホやPCを見ていると、脳が興奮状態となりなかなか寝付けません。
したがって、寝る直前はスマホやPCを見ることを避けることがおすすめです。
日中の眠気には脳疲労が関係している?〜眠気の原因〜
日中の眠気を防ぐためには、眠気を引き起こしている原因をつきとめ、対処する必要があります。
眠気は、主に脳疲労や自律神経の乱れによって引き起こされます。したがって、日常生活においては、脳や神経を疲れさせないよう心がけることが大切です。
そこで、以下の項目では日中の眠気の原因7つを紹介します。
- 脳疲労
- 酸素不足
- 睡眠不足や睡眠の質の低下
- 睡眠障害
- 体内時計の乱れ
- 自律神経の乱れ
- 食後の体内の反応
日中の眠気に悩まされている人は、当てはまるものがあるか確認してみてください。
脳疲労
日中の眠気を引き起こす大きな原因の一つが脳疲労です。
脳疲労の状態にあると、夜寝る時間になっても交感神経が活発になってしまい、眠りが浅くなるからです。
脳が疲労すると、だるさを感じたりぼーっとしやすくなったりなどの症状が出ます。
睡眠によって疲労を回復したいものの、脳が機能不全を起こしているため交感神経と副交感神経のバランスも崩れてしまい、睡眠がさらにうまくいかなくなります。
脳疲労のこうした悪循環が原因となり、日中の眠気が引き起こされてしまうのです。
酸素不足
人間の活動に必要な酸素が不足することによっても、日中の眠気は生じます。
食事をしたり、運動をしたりすることによって、胃腸や動かす身体の部位に酸素が集中すると、脳に届けられる酸素が不足します。
すると、脳が活動量を抑えるため、働きが鈍くなり、眠気が生じるしくみです。
また、眠くなった際にあくびが出るのは、脳が必要な酸素を取り込もうとするためと言われています。つまり、あくびは、脳に酸素が足りなくなり活動量を抑え始めた合図ととらえることもできます。
睡眠不足や睡眠の質の低下
睡眠不足や睡眠の質の低下も、眠気の原因の一つです。
睡眠時間が単純に足りていない、睡眠の質が悪く疲れが取れていないケースでも眠気は発生します。良質な睡眠を十分とることも、眠気を誘発させないためには大切です。最適な睡眠時間は人によって異なるので、時間にはこだわらず、起きた際にすっきり目覚められるかを重視しましょう。
睡眠の質を上げる方法については、以下のページからも詳しくご確認いただけます。
「脳疲労回復には睡眠の質を上げよう!睡眠不足と脳の関係を徹底解説」
睡眠障害
日中に過度な眠気をもよおし、それが毎日続いている場合は、睡眠障害を引き起こしているかもしれません。
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(睡眠中に頻繁に呼吸が止まる)
- ナルコレプシー(活動時間帯に自身では制御できない眠気が繰り返し生じる)
- 脳炎、髄膜炎、脳腫瘍などの疾患
もし、重度の睡眠障害が生じている場合は、いくら睡眠をとっても自力で回復させることは難しいため、病院など専門機関での治療が必要です。
体内時計の乱れ
昼夜のバランスが崩れたことによる体内時計の乱れも眠気を引き起こします。
現代社会は、インターネットやスマートフォンの普及により、24時間いつでも大量の情報を得られる時代です。また、コンビニエンスストアなどの24時間営業店舗の拡大により、不規則な生活に陥りがちです。
これにより体内時計が狂い、夜になってもなかなか眠れなくなると日中の眠気につながります。
さらに、体内時計の乱れを直さずにいると、不眠状態が慢性化し、うつ病や生活習慣病を引き起こす原因にもなるため、注意が必要です。
自律神経の乱れ
自律神経の乱れは、血流の流れの低下が原因で引き起こされます。自律神経が乱れると、脳に十分な血流が行き渡らず、眠気が生じるのです。
また、自律神経の乱れにより生じる症状に自律神経失調症があります。これは、血流の流れの低下により交感神経系と副交感神経系がうまくコントロールできなくなることにより生じる症状です。
不眠や眠気の他にも、動悸、めまい、倦怠感、食欲不振、判断力の低下、怒りっぽくなるなどさまざまな症状を引き起こします。
日中の過度な眠気が毎日続くという場合は、原因として自律神経の乱れも視野に入れましょう。
食後の体内の反応
食事をした後は、消化のために胃腸が活発に働きます。すると、血液が胃腸に集中するため、その他の身体の器官は活動量を抑えようとします。
当然、脳も活動量を抑えようとするため、その分働きが悪くなり、眠気が起きるというしくみです。
もっとも、食後は必ず眠気に襲われるわけではありません。脳が常に良質な睡眠を十分とっており、疲労が蓄積していない状態であれば、活動量を抑えた状態でも正常に機能します。
このことからも、日頃から睡眠の質を保つことが重要であることがわかります。
脳疲労による眠気への対処法
脳疲労による眠気の可能性を感じたら、まずは自分でできることから対処してみましょう。
眠気への対処は、特別な知識や道具を用意しなくても、日常生活の中ですぐに取り入れられる方法がたくさんあります。
脳疲労が原因の眠気の場合、まずは脳を休ませ、回復させることが大切です。
以下の項目では、自分でできる眠気への対処法を四つ紹介します。
- 目を閉じて情報を一時遮断する
- お昼休みに15分程度の仮眠をとる
- カフェインを適量摂取する
- 空気の入れ替えをする
すぐに実践できるものばかりなので、チャレンジしやすいものから取り入れてみるとよいでしょう。
目を閉じて情報を一時遮断する
脳を休ませて疲れを回復させるためには、目を閉じて情報を一時遮断することが効果的です。
脳には五感を通して多くの情報が入ってきますが、その約9割が視覚から入るものです。よって、視覚からの情報を遮断できれば、情報をシャットアウトでき、脳を休ませることができます。
具体的には、座って1分間ほど目を閉じてみましょう。一種の瞑想状態を作ることで交感神経の働きが抑えられるので、脳疲労の一時回復につながります。
お昼休みに15分程度の仮眠をとる
お昼休みに15分程度の仮眠をとることも、脳疲労による眠気に効果的です。
日中の時間帯に短い睡眠をとることで、活発に働き続けている脳をいったん休ませ、眠気をすっきりさせることができます。
また、こうした短時間睡眠は「パワーナップ」と呼ばれ、世界各国の企業や学校でも導入されています。
パワーナップは、アメリカの社会心理学者ジェームス・マースによって提唱され、1990年代にはNASAが研究結果を発表している睡眠法です。
パワーナップでは、30分未満の睡眠が効果的だと言われています。あまり長時間寝ると体内時計が狂い、かえって不眠につながるので気を付けましょう。
カフェインを適量摂取する
カフェインには脳を覚醒させる作用があるため、コーヒーやお茶などでカフェインを適量摂取し、眠気を覚ます方法もあります。カフェインは摂取してすぐ効くわけではなく、30分程度の時間を置いてから覚醒作用が働き始めます。
そこで、日中の短い仮眠の前にコーヒーやお茶などでカフェインを摂取すれば、ちょうど起きる時間あたりに覚醒作用が効き始めるため、すっきり目覚めやすくなります。
ただし、カフェインを過剰摂取すると、覚醒作用が働き過ぎてかえって脳を疲れさせてしまいます。したがって、コーヒーやお茶の飲み過ぎは禁物です。健康な成人でマグカップで一日3杯程度を目安にしましょう。
空気の入れ替えをする
部屋の空気の入れ替えをすることも、脳をすっきりさせ、眠気を軽減させる効果があります。新しい空気を入れることによって、脳の働きに必要な酸素を取り入れられるため、眠気が軽減されるのです。
窓を閉め切った部屋に長時間いると、呼吸により吐き出された二酸化炭素が滞留した中で過ごすことになります。これでは、脳に必要な酸素が十分に行き届かず、働きが鈍くなってしまいます。以上のことから、定期的に窓を開けて空気の入れ替えをすることをおすすめします。
脳疲労による眠気を回復させる食物栄養素
脳疲労を回復させ、眠気に対処するためには、食べ物を工夫することも効果的です。
脳は、ブドウ糖をエネルギー源としており、他にもタンパク質やビタミンなどの栄養素も必要としています。
そこで、以下の項目では脳の回復に必要な栄養素と、その栄養素をよく含む食材について紹介します。
- タンパク質
- ビタミンB群
- ミネラル(鉄)
- 脂質
日々の食事にプラスして、疲れた脳に十分な栄養を行き渡らせるように工夫しましょう。
タンパク質
タンパク質は、脳の活動に必要なセロトニン系の神経伝達物質を作るために必要な栄養素です。タンパク質が不足すると、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質がうまく作れなくなります。
そうなると眠気が発生し、集中力が続かなくなったりやる気が起きなくなったりなどの状態を引き起こします。
したがって、脳疲労回復にはタンパク質が欠かせません。
タンパク質が摂取できる主な食材は、豚もも肉、ささみ、マグロ、納豆、卵などです。積極的に食事に取り入れていきましょう。
ビタミンB群
ビタミンB群も、脳の神経伝達物質を作るのに重要な役割を果たします。特に、ビタミンB6、葉酸、ナイアシンなどは、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質を作るのに必要不可欠です。
ビタミンB群が不足すると、不眠になったり、日中に頭が働かなかったりなどの不調をきたします。
また、集中力の低下も招くため、ビタミンB群は積極的に摂るようにしましょう。
ビタミンB群は、レバー、ほうれん草、まぐろ、かつお、あさり、バナナ、さつまいもなどから摂取できます。
ミネラル(鉄)
ミネラルは、カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛といった栄養素を含み、全身に血液や酸素を運ぶために欠かせない栄養素です。
特に、鉄分が不足すると、脳内の酸素も不足し、脳疲労が起こりやすくなり、全身の倦怠感や立ちくらみ、貧血の原因にもなります。
ミネラルをしっかり摂取することで、脳を含め疲れにくい身体を作ることができます。
ミネラルが多く含まれる食材は、海藻類、レバー、豆腐、ヨーグルト、アーモンドなどです。
脂質
脳の5割〜6割は脂質でできていると言われており、脂質は脳疲労の回復に欠かせない栄養素の一つです。
ただし、動物性の脂質は摂取し過ぎると肥満や動脈硬化の危険性が高まるため、良質の脂質を摂ることが大切です。
たとえば、魚に含まれるDHAやEPAを摂取すると、記憶力や集中力の向上につながります。
また、亜麻仁油やしそ油には体内でDHAやEPAに変換されるα−リノレン酸が豊富に含まれています。
こうした栄養素は体内で生成できないため、食材から摂取することが大切です。
脂質を多く含む食材は、オリーブ油、亜麻仁油、バター、牛肉、豚肉などです。
脳疲労がもたらす眠気に有効なその他の手段
脳疲労がもたらす眠気に対処する方法として、他にもマッサージやヘッドスパがあります。
これらの方法は、上記で紹介した対処法と比べると慣れや技術が必要だったり、専門店に通う必要があったりなどの手間がかかりますが、その分高い効果が期待できます。
以下では、マッサージのやり方やヘッドスパについて紹介します。
上記の方法で眠気が改善できなかった場合は、ぜひ試してみてください。
マッサージをして血行促進
マッサージで血行を促進することで、脳疲労を回復させる効果があります。
頭部をマッサージすると、脳の緊張が解きほぐされ、交感神経と副交感神経のバランスが整います。そして、日中はしっかり活動し、夜はしっかり眠るという切り替えがうまくいくようになるでしょう。
頭をマッサージするときは、手のひらで頭全体を包み込むようにし、指の腹でゆっくりとマッサージしていきます。
あまり力を入れ過ぎず「気持ちいい」と感じる強さが理想です。
入浴中など、身体が温まってリラックスしているときにやると、より効果がアップします。
脳疲労に効果的な他のマッサージは、以下のページから詳しくご確認いただけます。
脳疲労を回復させるマッサージのやり方|おすすめのヘッドスパ専門店
ヘッドスパで頭部へ直接アプローチ
ヘッドスパで頭部に触れることを通して脳にアプローチすると、自律神経のバランスを整えられ、副交感神経を優位にさせることで脳をリラックスさせます。
また、血行がよくなるため、脳に必要な酸素が行き渡り、脳疲労の回復にも有効です。
ヘッドスパでは、専門のセラピストが適切な圧力で頭部をほぐし、頭皮を通して感じる心地よい信号が脳に届けられることにより、脳は必要以上の緊張から解かれ自律神経のバランスを良くするように導かれます。
自分でマッサージしてもうまくできない、効果がないという場合は、頭のプロであるセラピストのヘッドスパを受けることがおすすめです。
月1回を目安に定期的に行うと、脳を必要に応じて活発に働かせたり、リラックスさせたり、本来の機能を保つことができます。本来の機能を取り戻すと睡眠の質が変わり、脳疲労による眠気の解消にもつながります。
脳疲労による眠気にお悩みの方はサルヴァドローレへ
店名 | 全身ほぐし研究所 サルヴァドローレ(salvadolore) |
住所 | 栃木県宇都宮市西川田3丁目8-17 カーサ・ベネフィック 1001号室 |
電話番号 | 080-2309-2773 |
Webサイト | https://salvadolore.com/ |
アクセス | 東武宇都宮線 西川田駅の東口から徒歩2分 |
駐車場 | 建物の左側10番
縦列駐車にて2台まで駐車可能 |
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まとめ
日中の過度な眠気が続く場合は、大きな原因の一つとして脳疲労が考えられます。
脳疲労は、日々の生活の忙しさや睡眠不足、目に入る情報量が多過ぎるなどの要因が重なって引き起こされるものです。
したがって、日中の眠気を改善するためには、こうした要因を少しでも取り除き、脳疲労を回復させる必要があります。
つい何気なく見てしまうスマホの時間を減らしたり、食事を工夫したりして、良質な睡眠をとることを心がけましょう。
もし、なかなか日中の眠気が改善せずお悩みの場合は、サルヴァドローレへご相談ください。
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